病気・病院

がん治療薬オプジーボの金額は?年間総額と海外との比較に驚愕!

2018年10月1日、京都大名誉教授の本庶佑さん(76)ら2人がノーベル医学生理学賞を受賞したと発表されました。

ノーベル諸受賞の理由は「PD-1」を発見したことが評価されたと報道されていていますが、この発見を基に、既にがん治療薬「オプジーボ」が開発されて小野薬品工業より発売されています。

画期的ながん治療薬として期待されているオプジーボですが、平成26年に発売されたばかりの新薬の為、薬価が非常に高いと言うのも話題になっています。

今回はオプジーボの仕組みから金額や海外との比較についてまとめましたのでご参考ください。

 

一般的な抗がん剤との違いは?

オプシーボは「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれ、一部のがんに劇的な効果が確認されています。

一般的な抗がん剤は、がん細胞を直接攻撃する方法ですが、オプジーボの基となるPD-1は、がん細胞が人の免疫力から逃れて生き延びる仕組みを阻止し、免疫細胞の攻撃力を高めて治療する全く新しい仕組みであるのが特徴です。

既にオプジーボは世界60か国以上で承認されており、今後のがん治療に大きな期待が寄せられています。

 

オプジーボの働きと仕組み

体内にがん細胞があると、免疫細胞の1つである「T細胞」細胞が、PD-1という物質を作り出し、がん細胞を攻撃します。しかし、がん細胞も攻撃をされないようPD-L1というタンパク質を作り出します。PD-L1はT細胞のPD-1と結合してしまうと、免疫機能にブレーキをかけてしまうため、がん細胞を攻撃することができなくなります。

そこでオプシーボRを使用すると、体内でがんを攻撃する免疫細胞、T細胞が作り出すPD-1という物質に、オプシーボRが結合します。これにより、PD-L1とPD-1が結合できなくなり、T細胞は免疫機能を落とすことなくがん細胞に攻撃し、がん細胞の増殖を抑制することができます。つまり、オプシーボは免疫機能にブレーキをかける物質にピンポイントで作用し、T細胞ががん細胞を攻撃する力を高める、いわゆる免疫力を高める薬剤ということになります。

引用 白山通りクリニックより

 

オプジーボの100ミリグラムの金額

今年2018年8月に価格の改定が行われ、オプジーボの価格は2018年11月より100ミリグラムあたり約17万円となることが決定しています。元々は100グラム73万円もしたので大幅に値下がりしたのが分かります。これは中央社会保険医療協議会・薬価専門部会などで価格の引き下げの声が多かったことで厚生労働省が踏みきったようです。

しかしオプジーボ100ミリグラムでがん治療が終わるという事では当然ありません。

一体どのくらいの薬剤費が掛かるのかを次に計算してみます。

 

想定する患者を体重60kgとした場合、オプジーボを肺がん治療に使用する場合、2週間に1回の点滴を必要とします。

・投与量は体重1kg当たり3mgと決められているため、1回の点滴で投与する量は3mg/kg×60kg=180mgとなります。

・オプジーボは100mg入りが17万円となるので、180mg投与すると総額約30万円となります。
・1か月の投与回数は平均2.5回と言われているので、1か月あたり75万円かかる計算となります。
・1年の総額は約900万円と計算が出来ます。

 

100グラム74万円の時は年間3400万円は掛かっていましたので、大幅に負担が減っているのかが分かります。

 

高額医療費制度は使える?実際の月額どのくらい

オプジーボの薬剤費は、医療費の自己負担を所得に応じて一定額に抑える「高額療養費制度」が使用できます。

高額医療費制度は年齢や所得によって開きはありますが、

 

年収370万円までの70歳未満は月額57,600円 年収370万円~770万円で70歳未満の方は月額約85,000円程度 年収770万円~1160万円で70歳未満の方は月額約170,000円程度

 

の負担となります。(1か月の医療費を75万円とした場合)

 

オプジーボが1年間で900万円かかると言う話をしましたが、実際にどのくらいの期間が掛かるのかは見極めが困難だと言います。

高額医療費制度で私たちの負担は大幅に減らすことが出来るのは安心できますが、副作用などもあり、全てのがん患者に対して万能な薬ではないことも知っておくべきでしょう。

 

海外のオプジーボの金額は?

オプシーボが2016年の時点では100ミリグラム当たり73万円でしたが、この当時のアメリカの約30万円、イギリスの14万円と比較し圧倒的に高かったことが分かります。

何故、諸外国と比べてこんなにも高いのか?それには2つの理由があります。

1つ目は、オプジーボが日本で初めて承認された為。薬価を決めるときに他国の事例が全くないので独自に判断するしかなかった。

2つ目は、もうひとつは最初に悪性黒色腫という珍しい皮膚がんの薬として承認されたこと。患者が少なくても開発費が回収できるようにするため、高い薬価が付く計算法が適用された、というのが理由です。

患者をいかに多く救うかという点より、回収効果ばかりに目が行ってしまったというのがいかにも日本らしいところです。

 

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